あきらめずにがんばるのは、つらい。
でも、だからできたときには、別世界の感動が!
本文は:物語風に4分
<ふりがな> 小学3年生~
1.タウパの前書き
2.しっぱいをいかし、グッとがまん
3.しっぱいしたから、ゆうわくに負けない
4.しっかりはんせいしたから、がまんができる
5.今度こそ、せいこうする
6.あきらめずに・しっぱいをいかし、またちょうせん
7.まとめ
それじゃあ、物語みたいに、いくよ
1.タウパの前書き
こんにちは、島に住む10才のタウパです。
島のカヌーは、風をうけて海をグングン進む。
帆は、
葉っぱをあんでつくる。
ぼくも大きくなったら、
風をあやつって、漁へでるんだってばぁ。
2.しっぱいをいかし、グッとがまん
海面が、まったりとしずまり、プリンの表面のようです。
≪またこれかよ! もうしっぱいは、したくねぇ≫
体長が1メートルをこえる、マグロでした。
あちこちではねあがり、黄色がかったヒレをみせます。
≪前回も、その前も、あわててカヌーを走らせ、帆のむきをかえて、走りまわった≫
キゲが、心のなかでいいました。
≪ひっしに走りまわって、つろうとしたのに。1ぴきもかからなかった。2度もだめだったんだ。今回は、そのしっぱいをいかす≫
1本の木のオールで、海水を後ろへおしています。
キゲが、カヌーを走らせるのを、やめました。
3.しっぱいしたから、ゆうわくに負けない
遠くや近くで、マグロが飛びあがります。
キゲが、おわんの形をしたヤシの実のカラを持ちました。
カヌーの底にたまった海水を、すくいます。
≪あそこで海面にういている鳥たちが、飛びあがって小魚を食いはじめたらだ。それまでがまんだ≫
うでをふり、海水をなげました。
≪くっそー、それにしても、でかいマグロだ。1ぴきで、家族のはらがふくれる。2ひき目は、切り身にしおをぬって日にほし、何日か食う≫
海水をほうるたびに、マグロに目をむけました。
≪カヌーにのせるのは、3びきがげんかいだ。それいじょうは、しずむ≫
キゲが、まゆをよせました。
≪いつだ、いつ、鳥が飛びはじめる≫
4.しっかりはんせいしたから、がまんができる
≪それにしても海が、死んでるみたいだぜ≫
こってりした油の、表面のようでもありました。
≪あいつらは、いごこちが悪くて飛びあがっているのか。マグロにとっては、水温が高すぎるか? だったらどうして、ここからほかへいかない。え~い、めんどくせぇ。カヌーを走らせて、ぎじえをながすか――≫
ぎじえは、ニワトリのはねと、しんじゅ貝からつくりました。
マグロが、小魚だと思って食いつきます。
ぎじえがⅤ字をした船底にころがり、それをキゲがみつめます。
≪いや、がまんだ、がまん。じれったいぜ――≫
5.今度こそ、せいこうする
≪よし、さざなみがたって、海が動きだしたぜ≫
鳥がまいあがり、頭から海へつっこみます。
小魚をつかまえ、飛びあがりました。
≪よし、むらがる鳥の横へ、カヌーを走らせるぜ。待ってろよ、マグロ≫
かた手からつり糸がのびました。
そのうでが後ろへグッ、とひっぱられます。
≪きたぞ、きた、きた。手につり糸が、くいこみやがる。うっ!≫
とつぜん、つり糸が軽くなりました。
≪くっそー、ぎじえだけ持っていかれたかぁ。バカぢからが――≫
べつのぎじえを、つり糸にむすびました。
≪よーし、くるぞ、くるぞ、マグロのやろ~≫
6.あきらめずに・しっぱいをいかし、またちょうせん
キゲの手が帆へつながるなわと、もういっぽうの手がかじを、にぎっています。
漁を終え、カヌーを島へむけて走らせます。
≪くっそ~、2度のしっぱいをいかして今回は、鳥が飛ぶまで待って、待って、待ってつったのに――。マグロをあげられなかった≫
葉を三角にあんだ帆が、風をはらんでいます。
≪つぎは今回のしっぱいをいかし、ぎじえを持っていかれないようにする。かならずマグロをつってやる。それにしても今日は、カツオがつれてありがてぇぜ。10ぴきはいるぞ≫
船底に重なるように横になっています。
その1ぴきが、全身をふるわせました。
7.まとめ
やぁ、どふぁらずら。
しっぱいが、つぎのヒントになる。
んだから、
しっぱいしただけ、せいこうに近づく。
あきらめずに、
何度でも、しっぱいをいかして、ちょうせんずら。
おっと!
このしっぱいはいかして、もうしないずら。
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