大人だって口をふさがれたら、全身をつかって訴えるかも!?
< 本文は:物語風に3分 >
目次
1.タウパの前書き <わかってもらえなくて、つらい>
2.おっぱいを飲まない・泣きだした
3.ぐずってる・体調がわるくなければ
4.気持ちをわかってあげる・甘いのが飲みたかった
5.お昼寝をしない・泣きだした
6.寝具を前にしてたしかめる
7.わかった気持ちを、口にだしてつたえる
8.まとめ <子どもになって>
それでは、物語のように、どうぞ
1.タウパの前書き <わかってもらえなくて、つらい>
こんにちは、島に住む10才のタウパです。
ぼくらぐらいの歳になると、
じょうずにいかないことも多いけど、
自分の気持ちをいえる。
気持ちをわかってくれないと、いやな気持ちになる。
小さい子は、
いえないから、わかってもらえないと、つらいんだってばぁ。
2.おっぱいを飲まない・泣きだした
母屋の床には、地面にヤシの葉をあんだマットが、しいてあります。
軒は、大人が腰を深くまげてくぐるほどひくく、四方から入ってくる光が、葉をふいた屋根裏の、高いところまで明るくします。母屋の床には、地面にヤシの葉をあんだマットが、しいてあります。
あぐらをかいたお母さんが、だいているスイトに乳房をむけます。
「ほらスイト、おっぱいよ、飲んで」
スイトが飲みはじめ、口をもごもご動かしますが、すぐにやめます。
「どうしたの、ほら、おいしいでしょう」
お母さんがスイトの顔に手をそえ、口を乳房のほうへむけました。
スイトが泣きだします。
おっぱいを手でおして、遠ざけようとしました。
「ぐずらないで、おねがいだから飲んで」
3.ぐずってる・体調がわるくなければ
タウパが軒をくぐって、屋根の下に入りました。
「おばさん、スイト、どうしたの?」
「いやがって、おっぱいを飲まないのよ」
タウパが顔を、スイトにちかづけました。
「お腹がいたいとか、ぐあいがわるいのかな?」
「そんなことないわよ、さっきまで機嫌がよかったもの」
タウパが泣いているスイトを、だっこしました。
4.気持ちをわかってあげる・甘いのが飲みたかった
タウパがスイトを、だいたまま床を歩きます。
「おっぱい、おいしいから、きらいになんてならないよね」
スイトに耳をかたむけたタウパが、お母さんにむきました。
「おばさん、スイト、おっぱい以外になにか、飲んだ?」
「今朝、樹液を煮たから、それをなめさせたの。おいしそうにしてたわ」
「そうだよ、それだよ!」
タウパがスイトに、顔をむけました。
「スイトは、その甘いのが欲しいんだよね。あげるよ、あげる。だから、おっぱいをいっぱい飲もう。いっぱい飲んでから、お母さんに甘いのをもらおうね。おいしいもんねぇ。はい、それじゃあ、お母さんのところで、おっぱい飲もうね」
5.お昼寝をしない・泣きだした
レレンは、一才半になります。
厚手の葉で、子ども用に小さくあんだ寝具に、横になっています。
寝はじめたかと思うと、手足をバタバタさせて泣きだしました。
お母さんが、こまったように眉をよせます。
「ぐずってて、やっとねむったと思ったのに、またなの、も~やんなっちゃうわ」
レレンの泣き声が、大きくなりました。
「おねがいよ、すなおにねむってちょうだい」
お母さんがだきあげますが、レレンが手足をばたつかせます。
「やることがあるんだから、わがままいわないで」
6.寝具を前にしてたしかめる
「おばさん、道まで聞こえるよ。すごい大きな泣き声」
軒先から、タウパがりょう手を膝につき、家のなかへ顔をむけています。
お母さんがタウパに、ニコッとしました。
「ときどきあるのよ、レレン、ねむってくれないの」
タウパが家のなかへ入り、子ども用の寝具を前にして、あぐらをかきます。
「レレン、ここで寝るんでしょう」
海のほうへ顔をむけたタウパが、屋根裏のひくいところへ、視線をおくりました。
「おばさん、あれかりるね」
軒のちかくの葉のあいだに、葉をあんでつくったうちわが、差してあります。
「おばさん、レレンを横にして」
タウパがレレンにむいてあぐらをかき、うちわでレレンをあおぎます。
7.わかった気持ちを、口にだしてつたえる
レレンのお母さんが、やさしそうな顔をしました。
「あらっ、おとなしくなって、ねむりそうだわ」
うちわを動かしながらタウパが、普通にしゃべります。
「だって今日、風がないから。レレンが寝ないのって、風がない日じゃない?」
「そうかもしれないわ」
タウパが顔を、レレンにちかづけました。
「レレンは、風といっしょに、ねむるのが好きなんだよね。風はいつも、海からふいてくるもんね。今日は、ぼくがその風をつくるから」
レレンが、気持ちよさそうな顔をして、ねむっています。
8.まとめ <子どもになって>
こんにちは、どふぁらずら。
ぐずってる子の、気持ちをわかってあげる。
それには、
子どもになるのがいいずら。
ほんでもって、
わかった気持ちを言葉にして、その子につたえるずら。
おっと!
ほんのちょっとの気持ちが、いいずら。
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