心に太陽をもつって、こういうことなのかな?
本文は:物語風に3分
<ふりがな> 小学3年生~
1.タウパの前書き<いいことは、ほめられたいから>
2.運がいいと思ったら
3.あるけない
4.家族をまもる
5.雨がふって雲にかくれていても
5.ずっとずっと、たってからわかる
6.まとめ <しんじられれば、大物に>
それじゃあ、物語みたいに、いくよ
1.タウパの前書き <いいことは、ほめられたいから>
え~~っ!
ほめられたいから、いいことをするんだってばぁ。
だれも見てなかったら、
ほめてくれる人が、いないってばぁ。
見てるとしても、
太陽なんて、しゃべらないし!
2.運がいいと思ったら
家のたつしき地を、ヤシの木がかこんでいます。
はまべにならぶ、1本でした。
ヤシの葉がかれおち、地面にあたって音がします。
「あらっ! ちょうどいいわ。なんて運がいいのかしら――」
タボタは、ロボイアとけっこんして、数か月たちました。
「屋根にふく葉をとめるのに、さがしにいこうとしてたのよ」
タボタが芯のりょうがわにならぶ、ほそ長い葉をむしりとります。
「いたっ! いたいじゃない。もぉ~」
落ちてきたヤシの実が、あたりました。
つぎの日の朝おきると、首がうごきません。
3.あるけない
しばらくして。
朝、目をさましたロボイアが、目を大きくしました。
「どうしたんだ。足がうごかない――」
ロボイアのお父さんのガテが、よこにあぐらをかきました。
「とうとうきたじゃ、魚をとりにりょうへいって、ころんでつくった、せなかのキズのせいじゃ。うつぶせになるじゃ」
ロボイアが、からだをまわしました。
「大きくなっとる、さんごの毒じゃ」
ガテが、ロボイアの腰にできたふくらみを、つまみました。
「うっ!」
いたみにロボイアが、歯をくいしばりました。
4.家族をまもる
やがてタボタが、赤ちゃんをうみました。
ロボイアが、女の子の赤ちゃんを、だっこします。
そのまえにガテが、あぐらをかきました。
「タボタの首が、うごくようになったと思ったら、おぬしの毒じゃ。おぬしの足がよくなり、魚をとりにりょうへいけるようになって、まもなくこの子がうまれた」
ガテが顔を、赤ちゃんへちかづけました。
「この子を、死なせるでない。ぶじに1才をむかえさせるじゃ」
顔をひいたガテが、ロボイアを見ます。
「バチがあたるようなことを、おぬしがしてるとは思わん。じゃが、太陽が見てる。よいおこないをすればかならず、それが自分にかえってくる。そうやって家族を、まもることができるじゃ」
5.雨がふって雲にかくれていても
ロボイアが、心のなかでいいました。
≪集落の者たちがみんな、おだやかにくらせますように、どうかおねがいします≫
ヤシのじゅえきは毎日、朝と夕方の2回とります。
≪こうして毎朝、さいしょにのぼった木のうえから、太陽にねがう≫
ロボイアが、ヤシの葉の芯にたち、顔を空へむけています。
≪わたしが、集落の者たちのしあわせを、ねがっていることを、家族はもちろん、集落のだれもしらない。だが、今朝のように雨がふり、雲にかくれていても、太陽にはわたしの声がきこえている。ここにたつわたしが、ちゃんと太陽には見えてる≫
6.ずっとずっと、たってからわかる
ヤシの葉にたつロボイアが、雨をうけています。
≪わたしは、よいおこないとして、集落の者たちの、しあわせをねがってきた。つづけてきて、ほんとうによかった≫
空へむいたままロボイアが、かた手をむねにあてました。
≪太陽、あなたは、公平だ。あれからわたしの家族は、大きなケガをすることもなく、すごしてきました。よいおこないが、自分にかえってくる。30年のながい年月がすぎ、それが実感できます≫
6.まとめ <しんじられれば、大物に>
やぁ、どふぁらずら。
だれも見てないのに、いいことをする。
しかも、つづけるずら。
そりゃあ、むずかしいずら。
んだが、
太陽が、見てる。
しんじられればしょうらい、大物ずら。
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