まよって、まよって、みんなのために――。
< 本文は:物語風に2分 >
目次
1.タウパの前書き
2.強いやつとちがう考えだとしても
3.みんなとちがう意見だとしても
4.意見するには、人の話をちゃんと聞く
5.突拍子もない考えだとしても
6.みんなのためだったら――
7.まとめ
それでは、物語のように、どうぞ
1.タウパの前書き
こんにちは、島に住む10才のタウパです。
すっごく、悩む。
不安だってばぁ。
白い目でみられたり、否定されたりするかもしれないし――。
だけど、
がんばらないと。
もっとよくしたいんだってばぁ。
2.強いやつとちがう考えだとしても
スポーツ大会が開催されます。
3年生から6年生がまざってチームを組み、勝敗をきそいます。
「去年うまくいったから、おなじでいいじゃねぇか――」
葉をふいた屋根のしたの教室に、3年生をのぞいたそれぞれの学年の代表が4人ずつ集まり、ヤシの葉をあんだマットに、あぐらをかいて円をつくっています。
「はやく終わりにして、帰ろうぜ」
そういったのは、からだの大きな6年生の男の子です。
≪たしかに去年の大会、わるくなかった。でも、もっとよくできると思う≫
心のなかでいい、発言をためらっているのは、タウパです。
≪だけど、はやく帰りたがってるあの子、強くてこわいから……≫
3.みんなとちがう意見だとしても
あぐらをかく子どもたちは、制服のちゃいろい短パンすがたです。
大きなからだをした男の子が、りょう肩をあげ勢いよくおろしました。
「去年とおなじようにやればいいよな――」
男の子がみんなの顔をみます。
「よし、反対するやつは、いないな」
賢そうな顔をした5年生の女の子でした。
「ちょっとまって、もうすこしちゃんと、考えましょうよ」
タウパが胸に片手をあてました。
≪よかった、とめてくれて。でもみんな、意見がないんだ。ぼくがなにかいったら、みんなと反対意見になるってこと……、どうしよう≫
4.意見するには、人の話をちゃんと聞く
5年生の男の子が発言を終え、6年生のからだの大きな子がいいます。
「おまえがいったの、さいしょに説明したよな。おまえ、ちゃんと聞いてなかったのか――」
タウパが背筋をのばしました。
≪そうそう、はじめにいってた。意見をだすなら、人の話をちゃんと聞いてないと……≫
からだの大きな男の子が、つづけていいます。
「そんな程度の思いで、参加してんじゃねぇよ」
≪ぼくは説明を、聞きのがしたり、聞きまちがえたりしてないかなぁ……。意見をだすのって、むずかしい≫
5.突拍子もない考えだとしても
からだの大きな男の子が、賢そうな顔をした女の子へ顔をむけました。
「もうこのぐらいで、いいだろう。終わりにしようぜ」
タウパが片手を、つよくにぎりました。
≪ぼくは大会を2日間にして、ぜんぶのチームがぜんぶのチームと戦えるようにしたい≫
タウパが賢そうな顔をした女の子へ、顔をむけました。
≪でもそんなこといったら、みんなの考えとぜんぜんちがって、白い目でみられるかもしれないし、はやく帰れなくなって反感をかうかもしれない……≫
6.みんなのためだったら――
賢そうな顔をした女の子が、首をかしげました。
「そうねぇ、もっと楽しくできないかと思ったけど、わたしも思いつかない」
タウパが目を大きくします。
≪そうだよ、それだよ。みんながよろこぶように、がんばるんだ≫
タウパがひとりずつ、みんなの顔をみます。
≪強いやつとちがう考えだとしても、ここにいるみんなと、おなじような考えじゃなくても、もしも説明を聞きのがしてたとしても、大会に参加するみんなのためになるんなら――≫
からだの大きな子が、自分のひざをたたきました。
「よし、それじゃあ終わりだ」
「ちょっとまって、考えがある――」
タウパが勇気をだしました。
7.まとめ
こんにちは、どふぁらずら。
強い人やみんなとちがう意見をいう。
悩むずら。
んだが、
よくするためだったら――。
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